2000年7/15(土)、16(日)
公演プログラム 詳解
(I) 舞踊部分 (II) 歌謡部分 (III) 楽器部分
(I) 舞踊部分
1.団体舞踊 「森林の響き」
喜びの日々、熱情に燃えるエヴェンキの男女青年たちは、大森林の中でエヴェンキ民族の伝統的な踊りを踊る。手に持った太鼓をリズミカルに叩き、喜びに溢れた音は森いっぱいにこだまする。この舞踊は、エヴェンキの青年たちの喜びの心を表す。
2.団体舞踊「シャマンの踊り」
エヴェンキ族の伝統文化の1つであるシャマニズムの行事をもとに、主にシャマンがトランス状態に入る前後の動作や様式を生き生きと表現する。
3.団体舞踊「乳製品を作る女たち」
エヴェンキ族の一部は、狩猟から遊牧へ移行し、フルンバイル大草原で遊牧生活を送っている。牛乳を加工し乳製品を作るのはエヴェンキの女たちの仕事である。踊りは、エヴェンキの女たちが幸せな暮らしを築くために乳製品を作る過程を表す。
4.ダンスソロ「虹の女」
七色の虹が青空にまたがり、草原の友情を伝える掛け橋となる。この踊りは、エヴェンキの女が吉祥・幸福・友情を虹に託し、未来の幸せな生活を願う情熱的な心を表す。
5.ダンスソロ「森の男」
エヴェンキ族にとって、森は男の世界である。オルグヤ地域に生活する男たちは、一生を森に委ね、森の中でたくましく生きることを人生の幸せとする。この踊りは、森に生活する男を表現して、人間と自然の調和を訴える。
6.団体舞踊「虹の女」
虹は、エヴェンキ族の心の灯火。人間界と天上界を結ぶ黄金の橋。そして、人と人の心の絆。この踊りは、エヴェンキ族の幸せな生活を賛美し、未来への前進を表現する。
7.歌と踊り「ビビン山」
毎年6月18日はエヴェンキ族の「ビビン祭り」である。その日は「オボー祭り」(シャマニズムの祭祀)や、競馬、弓等の試合を行う。この踊りは、ビビン祭りの参加者が皆で歌いながら踊る習慣を表現する。
(II) 歌謡部分
1.「トナカイ放牧地の女」 (男性独唱と女声合唱)
トナカイを飼う女が、森林の奥にトナカイを放牧し、歌で恋心を表す。その歌が森林に響いて愛する人に伝わることを願う民謡。
2.「歌いましょう、踊りましょう」 (女声合唱)
エヴェンキ族にとって春は重要な季節。春の訪れを喜び、皆で春を迎える歌を歌い舞う。この民謡は春の訪れに感じた無限の幸せを表す。
3.「オルグヤのかがり火」(女性独唱:オロン)
オルグヤ地方は、トナカイを飼うエヴェンキ人の世界である。彼らは夜になるとかがり火を囲みその火を賛美する習慣を持つ。この民謡は、エヴェンキの生活が、かがり火のようにますます盛り上がることを願う。
4.「白鳥の湖」(女性独唱:オロン)
エヴェンキ人にとって白鳥は神聖な生き物であり、白鳥が訪れる湖は聖地と見なされる。この民謡は聖地としての「白鳥の湖」の自然を讃える。
5.「エヴェンキ遊牧民の故郷」(女性独唱:オロン)
エヴェンキの遊牧民が、何よりも大切な牧草地の、美しい自然を讃える歌。
6.「高い山」(女性独唱:ウナ)
高い山には雪に覆われる時期があるように、人間も老いを迎える時期がある。この歌は、年を取ったことに失望せず、皆で心強く幸せに生きることを励ます。
7.「ホンゴルジンの松林」(女性独唱:ウナ)
ホンゴルジン地方に生える松の林を讃え、自分たちの故郷の自然を大切にすることを訴える。
8.「喜びに溢れた牧場」(女性独唱:ウナ)
遊牧生活を送っているエヴェンキの遊牧民は、春になると家畜の子を去勢し耳に見分けの印を付ける「イミネ祭り」を行う。歌は、祭りの場面を讃え、幸福な生活が続くことを祈る。
9.「ハイランチャンの賛歌」(女性独唱:ウナ)
清朝時代、多くの戦争に参加し、数々の勝利をおさめたハイランチャンは、エヴェンキの民族的英雄である。この歌は英雄ハイランチャンの人生を賛美する。
10.「六十頭の白い駱駝」(女性独唱:ツェツェクマ)
母の飼っていた六十頭の白い駱駝を歌い、年老いた母の愛情を大切にすることを比喩。
11.「山頂に立って」(女性独唱:ツェツェクマ)
山頂に立って愛する人を見ようとしてもその姿は見えない。離ればなれになった2人がいつまた逢えるだろうという寂しい心を歌うラブソング。
12.「彩りの虹」(女性独唱:ツェツェクマ)
少女は彩りの虹を通じて自分の恋心を伝える。
13.「エヴェンキ人の命の川」(男性独唱:グージェングワン)
オルグヤ川は、エヴェンキ人にとって命の川である。この歌は、エヴェンキ人がオルグヤ川のの恩恵をうけて、自分たちの手で幸せな生活を築いている事を賛美する。
14.「花鳥」(男性独唱:グージェングワン)
花鳥の鳴き声を聞き、遠く離れた故郷を懐かしむ心境を歌う。
15.「我が故郷メーヘルト」(男性独唱:グージェングワン)
美しい自然に恵まれた故郷メーヘルトを懐かしみ、一刻も早く故郷へ帰ろうとする心を歌う。
(III) 楽器部分
1.「故郷の愛」 (モリン・ホール独奏:ソーフン)
故郷を愛する心を表す。
2.「青い松」
四季にわたって青々と生える故郷の青い松林を賛美し、そんな青い松のように生きる精神を表す。
のどうたの会事務局 e-mail: nodo@ma4.seikyou.ne.jp