マジカル・ストリングス
コンサート企画までの経緯
のどうたの会代表
嵯峨治彦(馬頭琴&ホーミー)
これまでに「のどうたの会」は、馬頭琴とホーミーを主軸に内外の演奏家による様々な伝統音楽のコンサートを主催してきました。そういった、アジア中央部の音楽を手掛けてきた「のどうたの会」にとって、アイリッシュ音楽のコンサートは初めての試みです。
実は、この背景には、2年越しの彼らとの交流があるのです。
一昨年(1997)、HARD TO FINDが企画したマジカル・ストリングス札幌初公演の時、私は彼らの音楽の美しさと楽しいステージ展開(ジャグリングも登場!)に感銘を受けました。また、演奏後の打ち上げで、気さくな彼らとアイリッシュ・ファン達による楽しいジャム・セッションが繰り広げられ、親交を深めることができました。この時、アイリッシュを楽しむファンが多い北海道は、彼らの印象に強く残ったようです。
昨年(1998)、シアトルで開かれた「folklife
music festival」という大規模な民族音楽祭を見に行った私は、1年ぶりにマジカル・ストリングスのメンバー達と再会を果たしました。音楽祭での彼らのステージは、非常に多くのファンが見守る中、美しい音楽とジャグリング、そしてプロのアイリッシュ・ダンサー達との共演で大いに盛り上がっていました。彼らの根強い人気を改めて実感しました。
また、シアトル郊外の島の、深い森の奥にある彼らの自宅に泊めていただいたのですが、演奏活動に加えて、音楽教育活動や、楽器制作で暮らす彼らの静かなライフスタイルに、音楽で生きる力強さを感じました。
今年(1999)、彼らはニューアルバム「レジェンド オブ イニシュカヒー」を私の元へも送り届けてくれました。そのアルバムは彼らの美しい音楽に更に磨きが掛かった名作でした。もう一度マジカル・ストリングスの音楽を間近に聴きたい!と思っていた矢先、公演企画の話を知りました。実は、マジカル・ストリングスを日本に招く企画会社の最初の予定には、札幌公演は入っていなかったのです。しかし、マジカル・ストリングスのメンバーが、「どうしてももう一度札幌で演奏したい」と主張してくれたということで、今回「のどうたの会」が微力ながら公演をお手伝いすることになったのです。
マジカル・ストリングスは、フィリップとパムのご夫婦に、息子や娘が加わる形のファミリーバンドです。マジカル・ストリングスの美しい音楽と楽しいステージには、家族の力強い絆や深い愛情をかいま見ることができます。
一人でも多くの方に彼らの魅力を紹介しようと公演企画を進めております。ご協力をどうぞよろしくお願いします。
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