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【Aguri】〜太鼓とうたと馬頭琴のコンサートツアー

横浜(9/30)、仙台(10/5)、東京(10/10)、京都(10/12)

 この秋、全国4ヶ所で「Aguri〜太鼓とうたと馬頭琴のコンサートツアー」が行われます。出演は和太鼓奏者の金子竜太郎さん、ヴォーカリストのEPOさん、そして嵯峨治彦の3名。それぞれの個性が自由に絡み合いながら、大きな一体感をもって展開していく音楽の世界を、ぜひ味わって頂きたいと思います。

##京都公演主催「民の謡」のWEBサイトでは、なんと昨年のライブ音源を試聴できます。ぜひ聴いてみて下さい;
           http://www.taminouta.com/nonane.htm

 

●去年の「Ryu's Beat」
 このトリオは、昨年9月に全国5ヶ所でのツアーを成功させています。これは、鼓童の中心的プレイヤーとして活躍する金子竜太郎さんが、ソロでの活動として続けている全国ツアー「Ryu's Beat」に、EPOさんと私が参加して実現したものです。

 ツアー前に鼓童村(佐渡)の稽古場でリハーサルを行いました。竜太郎さんの桶胴太鼓が馬頭琴に絡む大迫力の「馬蹄の轟き」(作曲:チ・ボラク)。EPOさんが馬頭琴をバックにハープで弾き語るモンゴル民謡「オヨーダイ」(日本語詞:田中孝子)。またトリオ・アレンジでの「蒼き風」(作曲:金子竜太郎。鼓童のアルバム「童〜warabe」に収録)や「nonane」(作曲:EPO。アルバム「Soul Kitchen」に収録)といった作品は、このリハで用意されたものです。本番のステージ前半では、それぞれのソロを交えながら、これらの楽曲が演奏されました。因みに、アンコール曲として賢治の名曲「星めぐりの歌」もこのリハで用意したのですが、EPOさんはもちろん、なんと嵯峨もボーカルを取ることになりました。(疑問・質問のある方は、等々力政彦さんと私の結成した喉歌デュオ=タルバガンの1stアルバム「タルバガン、大地に立つ」を参照のこと。)リハの時EPOさんからは「嵯峨さんの歌は『中学生日誌(ママ)』みたい。」というお誉めの言葉を頂きました。EPOさんご本人が「誉め言葉だ」と明言されていたので、やはり誉められたんだと思うことにしています。

 

●不思議な共鳴
 そして。ステージ後半は、30分間の完全即興演奏が行われました。実はこの即興演奏こそが、このトリオ誕生の原点でもあるのです。というのも、EPOさんと竜太郎さんの出逢いも、私と竜太郎
さんの出逢いも、時期は異なりますが、それぞれ即興的なコラボレーションで実現したものなのです(…しかも偶然どちらも岩下徹さん(舞踏/山海塾)との絡みでした)。そもそも、このツアーは、その即興演奏での共鳴をぜひこのトリオでやってみたいという竜太郎さんのアイデアから生まれたのです。

 この30分間の即興コーナーは、忘れられないほどの至福の時間でした。ステージ上で非常に不思議な体験をしたのです。観客を前にした緊張感の中で、しかも私などよりはるかに長いキャリアを持つ素晴らしいアーティスト2人を相手にしながら、「何か」しなくてはならないという、ある種の極限状態なわけですが、不思議と自分の出すべき音が瞬間瞬間「分かって」しまうような感じです。ネガティブな想いが一切なくなり、迷わず自由にアイデアを重ねていけるのです。この音楽的共鳴の感動は、演奏後もしばらく心に残り、思い出すたびに胸の中がじわっと温かくなりました。そして、アンケート等を通じて、観客の皆さんにもこの感動がしっかり伝わっていたことが分かった時は、さらに嬉しく思いました。

 

●その後
 この後EPOさんは、EPOユニットのメンバーとして私を迎えてくれました。各地で展開するライブ活動や、アルバム「Air」でぜひその作品を聴いてみてください。
 また、今年の「Earth Celebration(毎年佐渡で開催される鼓童主催の国際芸術祭)」では竜太郎さんプロデュースのステージに私も参加させて頂きました。
 こうした活動は、今年のトリオの演奏を更に進化させるでしょう。

 

●強力スタッフ陣
 さらに、3人の絡みをビジュアル的にも演出する美しい照明に芦辺靖さん、不可能を可能にする信頼の音響(口琴と和太鼓の絡みとか、しっかりクリアーして頂いたのです)に洲崎拓郎さんと小池俊幸さん、いつも細やかにサポートして下さる制作に前田優子さんと、素晴らしいスタッフの方々が昨年に引き続き今年も同行して下さることになっています。気の合う仲間同士で、プレイヤーも安心して演奏に専念できます。

 

●「Aguri」ツアー、いよいよ
 昨年のツアー直後、3人は再びこのメンバーで演奏しようと約束しました。いよいよ、その時がやって来ます。
 竜太郎さんの命名で、今年からユニット名は「Aguri」となりました。古代日本のことばで「宇宙の循環の原理を知り、天と一体に巡ること」=”あぐり”に由来します。音楽を通して天と一体になれるような素晴らしいステージにしたいと思っています。どうぞお楽しみに!

 

─────「公演情報」─────

●9/30(日)横浜 金沢文庫称名寺境内 17:30〜
 チケット:全席自由 大人2,500円 子ども1,000円
 問合:金沢文庫称名寺芸術祭事務局(045-788-9119)

●10/5(金)仙台 市民会館小ホール 19:00〜
 チケット:前売 3,800円
 問合:ウェルパフォーミングアーツマネジメント (022-299-3955)

●10/10(水)六本木 スイート・ベイジル 20:00〜
 チケット:前売 4,500円(フード&ドリンクチャージ別)
 問合:鼓童(0259-86-3630)

●10/12(金)京都 上京区ALTI 19:00〜
 チケット:前売 3,500円 当日 3,800円
 問合:民の謡(たみのうた)(090-9692-5979)

京都公演主催「民の謡」のWEBサイトでは、なんと昨年のライブ音源を試聴できます。ぜひ聴いてみて下さい。

→ http://www.taminouta.com/

 


のどうたの会事務局
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