◎１月２３日（月）
午前８時半、関空４Ｆの国際線Ｈカウンター前でツアー同行者と待ち合わせ。今回､嵯峨くんに声をかけてくれた広島の冴えキングさん、いもりん、そしてインド音楽を演奏する大阪の田中峰彦さん＆りこさん夫妻とご挨拶。田中夫妻とお会いするのは初めてだったが、人見知りの私でも気後れすることなくお話しできるおっとりした感じのご夫婦（おっとりしてはいるが中身はやはり関西人、とわかるのは、もう少し後のこと）。通常の荷物の他にそれぞれ演奏用の楽器を持参しているので、６人かたまって移動するとやたら荷物が多い一団になる。嵯峨くんは馬頭琴のボディと棹を解体して機内に持ち込む方法をとったが、後の人は皆ハードケースに入れて預けていた。
午前１１時近く、フランクフルトへ向けて関空を出発。今から１０時間半は機内で過ごすのだ。これだけの長時間飛行機に乗るのは、初体験。それなりに読む物や聴くものをいっぱい用意してきたのだが、左目の調子が悪いせいか、乗った途端からひたすら眠い。
１２時半、ビールやワイン（もちろん、ソフトドリンクもあります）、機内食の配膳。美味し。午後５時半、おやつ。午後９時、再びビールやワイン（もちろん、ソフトドリンクもあります）、機内食の配膳。やはり美味し。ここで、日本時間から北欧時間へ切り替えることにする。８時間差だから、北欧は今まだ今日の午後１時。
機内では、映画が３本上映された。宇宙飛行士４人が謎の宇宙嵐に遭遇して超能力者になっちゃう「ファンタスティック・フォー」、ベッカム等々の著名な選手が何人か特別出演していたサッカードラマもの「ゴール」、あとなんだろ、ドリュー・バリモアがヒロインをやってる野球もの。何しろ左目が病んでひどいので、本気では観られなかった。
午後２時５０分頃、フランクフルト空港着。オスロ行きの搭乗口へ移動。ロビーはとてもオシャレだった。ゆったり感のあるカフェみたいな風情。ここまで来ると、見かけるアジア人もかなり少ない。
午後４時、オスロへ向けて出発。機内でまたおやつ。チーズとハムが挟んであるドイツパンだ。固い。そう言えば、「満腹には子羊のしっぽでも固い」って諺がモンゴルにあった。動かないで食べてばかりいるので、なんだかお腹が重い。
午後６時過ぎ、オスロ空港に到着。今日は一日が長い。８時間余分にやってるせいか。オスロ空港では、非常口のマークが日本のそれを丸文字化したような感じであるを発見。嵯峨くんが面白がって写真を撮っていると、厳しい表情をした女性が二人やって来て尋問を始めた。警察らしい。一緒にいた私までパスポートを検閲された。うへえ、「ミッドナイト・エクスプレス」まがいのことになったらどうしよう、とびくびくする。嵯峨くんが、気押されながらも必死で、自分たちは日本からの観光客で他にも仲間が一緒に来ているのだなんだかと説明する。すると、美人警官二人組は、「キョロキョロして写真を撮ってたら不審じゃないの」と苦笑しながら向こうへ行ってしまった。うわあ、まるっきり映画みたいじゃないか。「空港警察アニー＆リーナ（←ネーミングは適当）」の一シーンに外国に来ておだっている東洋人役で出演した気分。周りを見渡すと、世間の噂どおり美男美女ばかり。子供にいたっては、本当に天使みたい。
すべてが順風満帆に運び、旅先のトラブルなど疑う余地がなくなった頃、その「トラブル」は発生した。今日はオスロからさらに２時間ほど飛んでトロムソまで移動する予定だったのだが、私たち一行が乗る予定だった１９：４５以降の便がすべてキャンセルになっている。窓の外を見たところ、オスロはそれほどでもないようだけれど、トロムソの空港周辺が悪天候なのだろうか？午後８時半、これ以上空港にいてもしかたないと判断して、今回のツアーの添乗員も兼ねているいもりんが、明日の便を取り直すためサービスカウンターに並ぶ。
カウンターでは同じ状況のノルウェー人たちが長蛇の列を作っていた。とりあえず、今晩のホテルは航空会社側で世話してくれるとのこと。一度預けた荷物を引き取りに行き、宿泊に必要なものだけ持って移動することに。そう言えば驚いたことがある。荷物の受取所には、機内から戻した一般客の荷物が放置されていたのだ。これで大丈夫なところが先進国の余裕を感じさせる。
午後１１時、専用バスに乗ってホテルへ向かう。ちなみに、日本は今午前７時なのね。４０分ほどして、ホテル近くのターミナルに到着。Ｒａｄｉｓｓｏｎ ＳＡＳ ＰＬＡＺＡ Ｈｏｔｅｌは素敵なホテルだった。こんな時間でもフロントはとても親切だし、ロビーもすごく雰囲気があって美しい。さらに、ビュッフェスタイルの朝食までついてるとか。「災い転じて福となす」とは、このことか〜。
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