『燻銀の名演奏家たち 〜馬頭琴三昧ツアー〜』
2005年、7/31〜8/6。モンゴルの草原にのんびりステイしながら、馬頭琴の大御所たちのコンサートを毎晩楽しむ、という旅に行って来た。
今回登場する演奏家は、バトサイハン(47)、ドプチン(66)、ネルグイ(55)、ツェレンドルジ(65)というモンゴルの人間国宝、人間文化財クラスの超大御所4名。(当初予定されていた御歳70余のダギーランズは体調不良で今回は見送り。どうぞお大事に・・・)(演奏者名敬称略。以下も。)
馬頭琴の古き良き時代を知る演奏家たちがこれだけ集まるというコンサート企画はおそらく初めて。しかも、ステイしている大草原のど真ん中に日替わりで一人ずつやって来て完全なソロ・ライブをたっぷり聞かせてくれる、というあまりに贅沢な企画。
馬頭琴歴の長い彼らだが、完全ソロ(伴奏もいない)の演奏会の経験はほとんどないそうだ。(ネルグイさんだけは例外で、プロジェクトNで来日し多くのソロ・ライブを経験。)その分、どの演奏家も自分の特徴を十分に発揮すべく極上のレパートリーを厳選し、ある種の緊張感を持って演奏に臨んでくれたのだった。
ここでは、この類い希なツアーのライブの模様をレポートしようと思う。演奏の様子だけでなく、解説などでえられた馬頭琴の裏話も(書けるものは)書いてみた。録音、写真撮影、ビデオ撮影など、演奏者によって可・不可があったので、情報の濃度に差があることはご了承いただきたい。
また、同行したぽん田中先生は、ライブ以外の楽しい旅の様子を「ぽん日記」としてレポートしてくれた。こちらもオススメ。
ぜひぜひご一読下さい。そして、、、来年あなたも一緒に行きませんか??
レポートを始める前に、このツアーを企画したモンゴル情報紙しゃがぁの西村さん、(株)風の旅行社のN田さん、スタッフのたまさん&かいとさん&ドゥルゴンさん、運転手のバータルフーさん、ホロルスレンさん&故シンジェーさんほかハシ・シャガィ社の皆さん、そして旅仲間のI川さん、T橋さん、Y下さん、K井さん、ぽんさんに感謝の気持ちを述べたいと思います。どうもありがとう。あれ、髪ヘンだ。
2005年8月 嵯峨治彦
● 馬頭琴三昧ツアー・概要 ●
(のどうたの会のサイトに載せた広告より)
馬頭琴弾き語りの達人ダギーランズ(左・映画「白い馬(監督:椎名誠)」にも出演)、ホブド在住で西モンゴルの香り漂う5度調弦倍音奏法の魔術師ドプチン(中)、そして我らがゴビの天才ネルグイさん(右)。(さらにもう一人交渉中!) 2005 7/30〜8/6
成田発着。参加者募集中!(〆切7/15頃) |
● 馬頭琴三昧ツアー・詳細 ●
(しゃがぁのサイトより)
馬頭琴はモンゴルの民族楽器として、日本では「スーホの白い馬」などでも特に有名です。 社会主義を経た現在、馬頭琴の形、演奏方法、演奏曲などが確立されるに至り、世界中各地で演奏会が催され、その音色は多くの人々に感動を与えています。 このツアーでは、「現地でなければ聞けないかも?」という馬頭琴演奏者を日替わりでお招きして、演奏して頂こうという、実に贅沢なツアーです。演奏者は、ドンドゴビのネルグイ氏、同じくドンドゴビのダギーランズ氏(予定)、ホブドのドブチン氏(予定)他という、そうそうたるメンバーです。中には、いわゆる「プロの馬頭琴演奏家」ではない方もいます。ですが、そういう人は、民族やその土地に伝わる音楽をよく知っていて、素晴らしい音色を奏でられるのです。毎夜の演奏会で、馬頭琴の神髄に触れてみませんか? 宿泊地はホスタイノロー国立公園内のタヒセンター(野生馬研究センター)のツーリストキャンプになります。野生馬タヒの見学はもちろん、石人、モルツォク砂丘、トーラ川の訪問などが可能です。乗馬もお楽しみいただけます。
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のどうたの会 嵯峨治彦 thro@sings.jp